第11章 メイド服を脱がせて レオナ・キングスカラー
ー最後の仕上げ?
私はベッドから顔をあげてファレナ様がレオナ様に渡した物を見つめる。
赤茶色の箱に金色の鍵がついた何やら大切そうなものだ。
レオナ様は鍵を使わないで魔法で鍵を開けて中から取り出したものは太陽の光をうけて淡く黄色に輝くネックレスだった。
「うわぁ…綺麗…」
ネックレスの中央には太陽が連想される形に掘られた銀色の縁に周りについている黄色の宝石よりもより一層濃く輝く黄金がはめられている。
「背中を向けろ」
レオナ様にそう言われ、私は背中を向けると、首にずっしりとした重みを感じる。
首元を見てみると、そこにはさっきレオナ様が手に持っていたネックレスがかけられていた。
「レオナ様…これは」
「これはキングスカラー家に伝わるプリンセスがつけるネックレスだ」
私の首元で輝くにはもったいないくらいの美しいネックレス。
「嬉しい……夢みたい…」
思わず涙がぽろぽろとこぼれた。
好きな人と結ばれるのがこんなにも暖かくて幸せなことなんだ。
他に代わりのない貴方のお姫様に私はなってもいいんだ。
「あ、レオナがちゃん泣かせた〜」
「兄貴!」
ファレナ様は子供みたいに無邪気に笑うと、レオナ様に叩かれる前に部屋から出ていってしまった。
「あの、私、本当に嬉しくて…ずっと叶わないって思ってたから…」
涙の受け皿にしていた手をレオナ様は優しく包み込むと、指と指を絡める。
まっすぐな翡翠色の瞳が私を見つめる。
「愛してる、」
これからは、貴方と共に。