第3章 ゼウスの疑惑
「ん~…」
「少しだけ我慢してくれ。これからゼウスのとこに行くからな。相棒!」
ポセイドンの声にイルカがやって来た。昨日○○を運んだイルカも共に。
「おお、○○を乗せるのはお前に任せよう。となると、お前にも何か装備が必要だな。ゼウスに頼んでみるか」
カラ松は○○をイルカに乗せ、支えながら相棒にまたがりゼウスのところへ向かった。
「すまない、遅くなった!」
出迎えたのは女神だった。
「迎えを寄越したというのに、何をやっていたんですか?おや、その女性は誰ですか?寝てるようですが」
「ふっ。我が愛しの妻だ」
「は?…………はぁあああああああぁぁぁ?!何自分だけしれっと結婚してんの?!聞いてないし!」
ヴィーナスが声を張り上げる。
「声が大きいぞ。ハニーが起きてしまうだろう」
言いながら振り向くと、ハデスの相棒ケルベロスが口を開けてそこにいた。
「えぇぇぇ?!」
「クソポセイドン…。てめぇのせいで会議が2時間も遅れてんだよ、ボケが!」
ゼウスもやってきた。
「遅いよ、もー。会議始めちゃおうぜ、めんどくさいし。わ、可愛いじゃん」
ひょいひょいと○○に近づくゼウス。
「わはー。結構おっぱいでかいじゃん!」
「!俺の女に何をする?!」
ポセイドンが止めようとするその寸前、
バキッ!
○○のパンチがゼウスの顔にクリーンヒットした。
「「おお!見事なストレート!」」
「ふぁんえ(何で)?!」
「ゼウス…。貴様俺の妻に何をしようとした…?」
「ふぇ?いやいやいや!してないからね?!未遂だし!」
「やろうとしたのは変わりないだろう!!」
今にも殴りかかりそうなポセイドンをトールが止めた。
「会議しなきゃだよ!」
「珍しくまともなこと言ったね」
「とりあえず彼女はここに寝かせてあげましょう」
女神が差し出した毛布の上に寝かせる。
「はい、始めるよー。集まってもらったのは、この間沈没した船のことなんだけどさ。どうも腑に落ちないんだよねー。ポセちゃん、何かない?」
「あれは海の精霊たちの仕業だろう?」
「それにしてもさ、おかしくない?船が爆発するくらいだよ?人間の仕業なんじゃない?」
そう言うゼウスの目は、明らかに○○を見ている。
「どういう意味だ?」