第31章 arousal
日が傾き、再び宵闇(よいやみ)が訪れた。外の明るさは変わっても、二人は変わらず行為を続けていた。
四つん這いにしたアルコの片腕を後ろに引っ張って身体を反らし、獣のように後背位で激しく貫く。その野性的な行為に、ひどく興奮した。
いつまで続けるつもりなんだ、と自嘲しながらも 止めることが出来ない。
「出すぞ…! 受け、止めろッ…」
「! んんッ ───!!」
宣言に合わせて絞り取られるようにギュウギュウと膣が締まる。痺れを伴う、解放感 ─── こうなればもう動かす必要はなくて、絶頂を確約された口一は脱力しながら熱いため息を吐いた。
アルコはビクビクと身体を震わせ、イきながらもしつこく身体を前後に動かしている。虚ろな瞳をたたえて頭をベッドにうずめた。
*
「“衝動”を…、コントロール出来るようになってきた、と思う…。“カッ”となって『ガブッ』てのは、…もう、抑えられそう」
「そうみたいだな」
後ろから注いだ後、もはやそれを ぬぐうこともせず、アルコを抱き留めて寝転がった。
あがった息が整ってきた頃、アルコがマトモなことを言い出した。喘ぎの加わらない言葉を交わすのは、久しぶりに思えた。
ホッとするような
寂しいような
「もう噛まないから…。だから、…」
「……」
一瞬 言いにくそうに伏せた目を上げながら、主語や目的語が不明なままの曖昧な提案がなされた。
「…していい?」
その意味を察した口一は片眉をあげる。
胸元から見上げてくるアルコのその目には、まだ情欲の色が濃く残っていた。口一は嬉しげに笑ってアルコのほほを撫でながら、親指だけ口の端に突っ込んだ。
「ハッ…、噛みたきゃ噛めよ。使いものにならなくなって困るのはアルコだぞ」
「ふふ…」
アルコは笑いながら口一のその指を甘噛みした。