第21章 in the silence
「あああぁぁっ………!!」
一層大きく高い嬌声とともに、アルコの身体がガクンと反り返り、腰が跳ねあがる。
やだ
耐えられない
やっぱり やだ
気持ちいいんだけど 苦しい
気持ちよ過ぎて 苦しい
好き過ぎて 苦しい
こんなのって ────
まるで浅瀬で溺れる感覚
苦しい
いっそ深みに突き落として
アルコはフーフーと、興奮した猫のように肩で息をして口一をにらみつけるようにみつめた。
奥からじわりと溢れる愛液が、軽く達したことを告げていた。口一は片手を秘所に突っ込み 押し当てたままで、反対側の手でアルコを抱き寄せ、頭を優しくなでた。ドレスにあわせてまとめられていた髪は乱れ始めていた。
「大丈夫だ。預けろ」
耳もとでささやかれた口一の声が、直接脳内を刺激する。
どんなステキな音楽も、敵いそうにない
低くて優しくて、心地いい声
「おれに 預けろ」
涙目で興奮状態だったアルコに、優しく言い聞かせるようなその言い方。力の入った身体の苦しさが次第に薄れていく。
『預けろ』ったって………………
本当に、いいの
『こんな私』でも本当に、いいの
目に入った左腕の白いアザが涙でにじんだ。
麻薬みたいな、甘い声
『真実』みたいな、麻薬
この苦しさは
“誰か”に縛られているのではなく
『呪縛』で心を縛りつけているのは
本当は“自分自身”
頭を支えられたまま優しいキスが与えられる。
固くぐちゃぐちゃに絡まった鎖をほどくように 舌を差し込まれ、口内から頭の芯をほぐされる。
『預けても、いいの ────?』