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【名探偵コナン】misty【降谷零/沖矢昴】

第3章 予兆と徴標


ポアロのアルバイトにも慣れ板についてきた頃、の集客率により逆安室化現象が起き、店内は野郎どもで満員御礼が続いていた。

そして彼らの接触も増えつつあった。

「いらっしゃい、コナン君に昴さん!」
『いらっしゃいませ』
「梓さん、さん、こんにちは!」
「お二人とも、こんにちは」

コナンを抱き上げカウンター席に座らせ腰をかける沖矢。

「今日も忙しそうだね!」
「そうなの!さんが来てから大繁盛よ!」
「ほぉ…」
『何を言ってるのよ、梓さん』

苦笑のをよそに、梓は今日も屈託なく元気溌剌だった。
沖矢は貼り付け笑顔満載での苦手意識を煽り続けていた。

オーダーもすっかり落ち着いたところで掃除をしに外へ出る。
店内の息苦しさに少々お疲れのだった。

「お疲れ様です、さん」
『あ、安室さん!お疲れさま!』
「透ですよ、さん」
『と、透さん』

すっかり"安室さん"で定着し、二人の時は"零"で、なかなか"透さん"には慣れない。

店の外でそんなやり取りが行われている中、目当ての男達と、その中でも沖矢からの視線は射抜かれそうな程に強いものだった。

視線の先と店内の"彼女"による集客ぶりを視界に捉えた安室。

「おっとぉ…」
『透さん?』
「これは中々…妬けますね?」
『あら?"安室さん"の通常営業には負けるわ?』

貼り付けられた安室の不敵な笑みに、三割増しの不敵な笑みで返すだった。

『ふふっ、もう時間になるわよ』
「残念、そのようです」

安室は店内へ歩み自分に向けられる痛い視線を…全く意に介さず飄々とバックヤードに入りつつがなく業務をこなした。

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