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【名探偵コナン】misty【降谷零/沖矢昴】

第7章 純黒と悪夢


景色も郊外から都会に変わり始め車を走らせていると、やたら飛ばす赤いマスタングとすれ違った。

辺りを見渡せば交通事故だろうか接触している車が見受けられた。

『えぇ、何かあったのね…』

十中八九、マスタングは知っている彼だと思い交差点で接触している車を縫う様に避けリアを流しターンをして追走する。 

マフラーの爆音を響かせながら尾行に適さない白いFDはすぐに彼に存在を明かす。

「か…」

スピードは増し首都高へと入る。
赤いマスタングの赤井秀一はバックミラーを確認する。
の乗るFDの後方にもう一台のFDを視界に捉える。

つい数分前に警察庁に組織の人間の侵入を許しNOCリストを奪われた公安の降谷零だ。

旧車を奪い逃走した組織の人間を追い掛ける降谷は前方を走るFDを見つける。
紛れもなく、ここに居る筈のない自分の恋人。

「なぜがここに!?」 

と赤井を追い抜き降谷が先に出る、目的の旧車に狙いを定めアクセルを踏み込む。
赤井とがその後を追走する形に入れ替わる。
 
『零?二人が絡んでるという事は…』

少し嫌な予感がの頭を巡る…がそこで食い下がる彼女ではなかった。
ぐんぐんと一般車両を追い抜き赤井の真後ろにつける。

旧車・降谷・赤井・は車体を横に傾けビタ付のdoor to door ×三(隣の車のドアが自分の車のドアとピッタリくっつく様、ドリフトで良く見られる物)でバランスを崩したタンクローリーの脇をリアを滑らせ連なり走り抜ける。


暫く進むと赤井は車体を真横に傾けピタッと停車する、次いではマスタングの後ろに停車した。
 
『ねぇ、秀一!何してるの?』
「仕事をしている」
『ええ、でしょうね?』

車をおりるなり第一声がコレだった。
全く持って緊張感のない彼女に呆れ顔をしてみせるが、赤井が特別な感情を向ける相手でもあった。

『零も追ってるの?』
「……」

(聞いちゃダメって事かしら) 

『仕方ないわね。空気を呼んであげるわ!』
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