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Second reincarnation【ツイステ】

第2章 迷子の迷子の新入生





「そういやアズール…この寮の寮長に今から会うわけだが…そいつに性別のことを話すのはまだやめとけよ。下手したら一生かけても払いきれない契約とか交わされちゃうから」

「…え、契約…?」

「まぁ普通にしとけば大丈夫だと思う。迷子になっちゃってーって言っとけばいいさ。あとは適当に話してやるから」

「ありがとうございます…」



広間に入るとちょうど寮生達の部屋割りをし終えたアズールと目があった

名簿の人数と実際の人数が合わないことに気づいていたようで、何度も名簿を見直していたらしい



「アズール。お届け物の迷子ちゃんを連れてきた」

「ああ、助かります。一人足りないと思っていたところなんですよ」



パッと営業スマイルに切り替わり、後ろにいた新入生のことを見る

相変わらずの優等生モードなアズールを見て、抜かりないなぁと思いながら新入生を横に並ばせる



「じゃあオレはラウンジのバイトの日だからこの子のことは任せるよ。」

「ええ、任されましたよ。寮長として不備の無いように手配しましょう」

「…て事だから、部屋まで案内してもらうと良い」

「ありがとうございました…えっと…?」

「ああ、名前言ってなかったっけ。シロ…家名はないんだ。よろしく」



そう言って手を差し出す

すると、戸惑う表情ばかりだった新入生が初めて微笑んで手を握り返した



「シロ…先輩ですね。笹原レイって言います」

「また何かあったら気軽に声かけろよ。ここの寮じゃオレは結構常識人だからさ」

「まるで僕含め他のオクタヴィネル寮生が変人だとでも言いたげですね?」

「変人とまではいかないけど、変わってるのは確かだろ…じゃあもう行くから。またなレイ」

「はい!ありがとうございました!」



また小言を言われたら敵わないと思い、そそくさとその場を後にした

式典服を着るときはアイメイク必須らしく、ようやくこの化粧も落とせるし、式典服も式典服で動きづらい事この上ないのでやっと解放される…

自分の自室に戻る間、伸びをしながら廊下を歩く


レイ…か
どこかで聞いたことあるような名前だな…まぁ思い出せないから別に良いか

とりあえずこの後控えてるバイトで失敗をしないようにする。ってことを考えることにした

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