Second reincarnation【ツイステ】
第2章 迷子の迷子の新入生
各寮の寮長、副寮長、その他の生徒諸々…
実は結構他の生徒たちも先生のありがたいお話を聞いていないようだ
その様子を見て軽くため息を吐く
「なんかおりこーさんで話聞いてたのが阿保みたいだ」
「聞いていらしたんですか?」
「まさか。天井のランプ数えてた」
「フフ…あと少しで終わりそうですから、頑張って下さい」
そう言われて正面に向き直る
その言葉はどうやら本当のようで、後は新入生の入場と寮の組み分けで終わりそうだった
初日は入学式だけで、新入生を寮長が寮へ案内すれば今日の予定は終了だ
両分けが済んだら服寮長含め一般生徒である者たちは解散となるので、ゾロゾロと大多数の在校生が入学式の会場を出て行く
「この後のラウンジって時間はいつも通り?」
「その予定です。今日明日は出勤日でしたか」
「まぁ一応ね…にしてもひどいと思わない?どうしてオレの出勤日はラウンジのメニュー表の表紙に〝ゲテモノデー〟って書かれるわけ。珍味なんて使ってないのに」
「それは貴方の作る料理の見た目が関係しているだけで、味の方は問題ありませんよ」
「…そのせいでアズールの金儲けに無駄に貢献しちゃってるのが気に食わない…売り上げが良ければバイト代はずんでくれるのは良いけどさ…」
はぁ…と深めのため息を吐いて、頭の後ろで両手を組む
そんな様子を見ながら隣を歩く副寮長の肩書を持つジェイドは「アズールが賃金を弾むのは、他にも理由があるんですよ」と微笑んで答えた