第5章 紅狼ト云ウ狼
── 瀞霊廷 一番隊隊舎 ──
「つい先日膨大な霊圧発生したのは知っとるな?」
各数字を羽織った__達
「もとより探すつもりではおったが、ある所からも捜索を願われてのう」
「ある所?」
「"紅狼"家からじゃ」
「「「!?」」」
「紅狼家ってすんごい貴族様じゃないの」
「最も〖霊王〗に近い貴族………」
「なぜです?」
「十年ほど前産まれるはずだった赤子が居ったのは知っておるか?」
「流れた…って」
「紅狼家と同じ霊力を感じたそうじゃ」
「それって……!」
「確定とは言えんが確かなのは"妊娠七ヶ月であるにも関わらず姿を現さず流れた異常事態"であったのは確かじゃ」
「そして過去に"狼の魂魄を守り死神を返り打った"者と同じ霊圧じゃ」
「「「!?」」」
「捜すのじゃ、極力傷は付けづ連れ参れ!」