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第二補佐官は第1補佐官の嫁です【鬼灯の冷徹】

第25章 地獄三十六景


外に出て壁画塗りを初めて数時間後…

茄子「_できた」

塗り替え作業が終わった。

茄子「題は「お野菜と新鮮な魚介類のおりなす黒々とした地獄の…」

唐瓜「長い長い長い上に何かラーメンの具材っぽい」

貴方「いいですね。斬新斬新」

鬼灯「私も手伝えて楽しかったです」←連れて来られた

唐瓜「しかしスゲーデザインだなぁ。俺、前の「針と炎」の絵もよかったと思うんですけど……アレは誰が描いたんですか?」

貴方「……ああ。葛飾北斎ですけど……」

一瞬の沈黙が訪れた。

唐瓜「S級国宝に値するじゃないッスか!!!」

貴方「諸行無常(しょぎょうむじょう)色即是空(しきそくぜくう)」



冷や汗かく唐瓜。

唐瓜「塗っちゃいましたよ!?北斎の上におたんこ茄子!」

貴方「若い才能も大事にせねば」

唐瓜「訴えられません!?日本文化…え~と…あの世美術協会とかなんかそんなのに!あと本人が見たら……」

貴方「大丈夫でしょう。あの方は今夏「ウシミツドキ」(漫画雑誌)でデビューするそうですから今、原稿でそれどころじゃないですよ」

唐瓜「北斎漫画!!?」

鬼灯「まァ彼の引っ越し癖をどうクリアして連載を維持するのかが気になるところですが……」

貴方「引っ越し癖凄いですもんね」

唐瓜「え~~…じゃあとりあえず買おう「ウシミツドキ」!」

茄子「俺は光栄だなー北斎の上に描けたなんて!」

唐瓜「…ノーテンキな奴だなぁ……」

茄子「我ながらいい絵だよ。今にも動き出しそうで…」

壁画のアイアン天照の眼孔が動き、顔が盛り上がってきた

茄子「……え?」

唐瓜「…そういや瓜美様が絵の具の準備してたけど……」

鬼灯「…何したんですか?」

唐瓜「……もしかして使いました?」

貴方「はい」

唐瓜「やっぱり!!」

鬼灯「?」

閻魔「“飛び出すような”とは言ったけど何も本当に飛び出さなくても……イダダダ!!」

貴方「コレ、地獄の新しい名所にしましょう。“本当に手を食いちぎってくる真実の口”として」

鬼灯「いいですね」
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