第22章 美形ほどないものねだりをする
二人と一匹で話しながら烏天狗警察へと歩を進める
烏天狗警察の前に架かっている橋の欄干の上に誰か立っている
何故アルプホルンを吹いているかは謎だが
?「ふあ、ほーふひはは。うーみひはは(あ、鬼灯様、瓜美様)」
イケメン美少年が大きな縦笛を吹きながら鬼灯と瓜美を呼んだ
シロあっ」
鬼灯・貴方「え?」
?「?」
シ「イヤ、桃太郎みたいな髪型だったから一瞬桃太郎かと思ったけど違った。イケメンだった」
鬼灯「貴方って桃太郎さんのお供だったんですよね?」
桃太郎をイケメンと見間違えるシロ
シ「そのイケメンが何故欄干の上で、え~と…あの…ほら…スイスのめっちゃ長い笛を……」
?「え…いや…ハハハ…腹筋を鍛えるのにいいかと思いまして…」
シ「何故腹筋を…横笛の方が雰囲気 合ってるよ?」
?「すみません…横笛はもう飽きてしまって……」
シロ「飽きるほど吹いてるの?」
瓜美「800年も吹いてたら飽きるよ、そりゃ」
シ「800年!?この人何者!?」
鬼灯「源義経公(みなもとのよしつねこう)ですけど……」
シロ「ええっ!?」
イケメン美少年は牛若丸で有名な源義経だった
シ「ええっ!?あの牛若丸!?何で地獄にいるの!?」
鬼「現 烏天狗警察の一員ですから……私と瓜美はちょうどこの方へお使いに来たんです」
シ「義経公って烏だっけ!?」
鬼「イヤどう見ても違うでしょう」
義「…僧正坊が昔のよしみで……」
─
僧「あんなに美少年だった牛若が兄貴の反感買って自害!?かわいそうっ!烏天狗へ入れてあげなさいっ!」
─
シ「究極の判官贔屓」
瓜美「僧正坊にとっては孫みたいなもんだったですよ」