第3章 ギルド
「………は?」
皆さん、揃って素っ頓狂な声をあげましたね。
?「し、知らないの!?魔導士なのに!?」
そんなこと言われましても…。
「知りません」
?「っつーことは無所属か」
そうなりますよね。知らないわけですから。
?「なあなあ、俺達んとこ来ねーか?」
「えっ…?」
今度は私が素っ頓狂な声をあげる番だった。
?「別に行くあてがあるわけじゃないんだろ?だったら来いよ」
「え…でも…その…いいんですか?私、この大陸の人間じゃないんですが」
?「んなもん最初っから知ってんよ」
な、なんで…?
私、一言も…。
?「匂いが違うんだよなー」
はぁぁぁぁ!?
唖然とした私に、なぜか上半身裸になっている男の人が助け舟を出してくれた。
?「ナツの言葉は気にしないで良いぜ。で、どうすんだ?ウチに来るなら大歓迎だが」
…どうしましょう…。
…………………。
?「迷っているようだな。ならば一度来てはどうだ?」
?「きっと気に入ると思いますよ!!」
……そう…ですね。
まずはギルドとやらがどんな場所か知らなければ。
「そうですね。一度お邪魔してもよろしいでしょうか」
?「うん、もちろん!!」
金髪の女の子は嬉しそうに言うと、私の手をとり駆け出した。