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one day

第1章 * in the bed room



 カーテンの開いた窓、月の柔らかな光の先に、彼女が眠る。
付けっぱなしのサイドテーブルのライト、床に落ちている、読んでいたであろう雑誌を拾い上げて、テーブルに置く。

飲み会で遅くなってしまった俺を、待っていてくれたのだろう。

顔にかかった髪を、そっとどけると、ゆめが「ん…。」と身じろぎする。
ドキッとして、とっさに手をどけるが、また静かな寝息が聞こえ始める。
あどけない寝顔が可愛くて、頬にキスをして、シャワーを浴びに、そっと寝室を出る。

眠気を堪えてシャワーと歯磨きを済ませ、いつものスウェットに着替えて寝室に戻り、ゆめの体温で温められた布団にもぐりこむ。

「…日々人…?」
微かな声にドキリとする。
まだ目が慣れていなくて表情はわからないが、聴き慣れた、柔らかな声。

「ごめん。起こした?」
「ううん…。本読みながら、寝ちゃった…。」

もぞ、と布団の中でゆめが俺の方に向きを変え、そっとキスをする。

「おかえり。」
「ただいま。」

開ききらない眠たげな目で微笑むゆめが可愛くて、もう一度唇を重ねる。
何度も、何度も角度を変えて唇を重ねると、自然と体が熱くなる。

キスの合間にゆめが「日々人、お酒臭い。」と笑う。
「ごめん。飲み過ぎた。」

クスクス笑って、でもまだ半分夢の中にいるゆめは、くたりと体の力が抜けていて、今にもまた眠ってしまいそうだ。

お酒の力も手伝って、欲情してしまった俺は、ゆめの上にのしかかるように覆いかぶさる。
頬から首のラインをそっと唇でなぞると、ゆめが「ん…。」と、微かに反応する。

ゆめの髪の匂いが俺の鼻をくすぐる。
同じシャンプーを使ってるのに、なぜか甘く感じるゆめの匂い。
誘われるように、何度も唇を重ねる。

ペロリと唇を舐めると、ゆめの唇が自然に少し開いて、舌を入れ絡めると、おずおずと答えてくれる。
俺の服を掴んでいたゆめの手に、きゅっと力が入るのが愛おしい。

はぁ、と吐息と共に唇を離すと、ゆめが閉じていた目を開ける。
欲を孕んで潤んだ瞳に見つめられると、もうどうしようもないくらい欲情してしまう。
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