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平等な死などない【ワンピース】

第8章 親友の定義※


数日後。ロジャー海賊団と別れる決意を固めたクマラは、ロジャーが駄々をこねる中「お前が生きていればいずれ会える」と説得し船を降りた。船員達もカップリングが別れ離れになる事に少し残念に思いつつそれを見送る

このログが溜まるまでは同じ行動を取れるのだが、別れる時にまた駄々を捏ねられると厄介と判断したクマラがここで別れる事を告げた。踏ん切りくらいつくと言いたいロジャーだが、散々引き止めておいてそれは効かないなと諦める

「次会った時もまた船に乗らせてくれるか?」
「!当たり前だ!また一緒に旅しよう!」

子供のような無邪気な笑みにクマラは微笑みつつ、じゃあなと手を振って島にある街の奥へと消えていく。姿が消えた瞬間、ロジャーがへたりこんだのはここだけの話

────────

ロジャー海賊団と別れて早六年が経過した。その間何をするでもなく、ただ旅をして自分が死ねる方法を探し続ける日々を過していたクマラは少し刺激が欲しいと考え始めていた頃

「クマラ!元気してたか!?」
「うわきた」
「そんな事言うなよ~!ロジャーに会ってもお前居ないし寂しかったんだぞ!」

いつものように次の島のログを確認しつつ舵に手を置いていると、突然“ドゴン”という音と共に船体が揺れた。何事だと周りを見渡したクマラは、音の先にいる人物に拘束され現在とある船に乗っている。それがモンキー・D・ガープの率いる海軍船であった

その船には大将センゴクも乗っているのだが、センゴクはまだ心の準備ができていないと部屋に閉じこもっている。中将ガープや大将のセンゴクの知り合いということで、クマラは少しばかり海兵達から視線を集めていた

居心地悪く感じていると、スっと後ろからホットミルクの入ったマグカップがクマラの顔の前に差し出される。受け取った後に後ろを振り返ると、そこには四十代後半位のセンゴクの姿が

「お久しぶりです、クマラさん」
「どこかで会ったか」
「……」
「クマラ、センゴクだぞ」
「??」

何年も顔を合わせて居ないことが仇となったのか、ただでさえ覚えることが苦手なクマラは名前と顔に首を傾げる

この後若い頃の写真とどんな状況で出会ったかを力説するセンゴクに若干引いていたガープと海兵達であった
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