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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第9章 *単独レギオン*




レイラはそっとその手のひらに自分の手を滑り込ませる


『おっきな手...』


ポツリと呟きながら、自分の手を簡単に包めてしまうほどの大きな手の温もり、そして少し硬い指を弄っていると、背後から"グルル"と唸るような声が聞こえた


レオナ『...くすぐってぇんだよ』


寝起きの低い声と共に手をキュッと軽く握られ、完全に包み込まれてしまう


レオナ『お前の手は小さすぎるな...』


潰しちまいそうだ、と言いつつも優しい力加減でレイラの手に後ろから指を絡め、先程のレイラと同様にそっと弄り始める


『ん...くすぐったい』


レオナ『仕返しだ』


『むぅ...おはよ、レオさん』


レオナ『まだ眠い...お前も寝てろ』


『....』


レオナ『草食動物達が心配か?』


『ん』


小さく頷くレイラの髪に唇を寄せながらレオナは無言で考えた。このまま欲のままに彼女を腕に閉じ込めておくか、それとも解放してやってまたの機会を待つか


いつも自分の気のままに行動するレオナだが、相手は敬うべき"女性"。優先してあげなければいけない存在だということは故郷で散々教えられてきた


だが彼も男である。お気に入りを手放す、しかも他の男の元に行かせるのは正直気に入らないのである


頭の中で天秤がグラグラと揺れる


『...レオさんやっぱり私...行かないと』


レオナ『ちっ...仕方ねぇな。分かった...』


最後に...と言わんばかりに、身体を起こすと同時にレイラの唇に噛みつくようにキスをして、何度か食んだ後に名残惜しそうに唇を離した


『はぁっ...///レオさん...噛むの好き、だね?』


レオナ『猛獣に食われてるみたいでゾクゾクするだろ?』


『バカ...』


頬を染めながらベッドから降りると軽く身なりを整え、また当たり前のように差し出すレオナの手を取り、二人はサバナクロー寮を後にした





ラギー『あ、レオナさ~んやっと起きた...ってまたどっか行くんすか?』


レオナ『ああ...ウサギを群れに帰してくる』


ラギー『え?は?』


『お、お邪魔、しました』


ラギー『あぁ...はいっす...』







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