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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第33章 眠り姫




マクゴナガルの言葉を思い出す













『アルバス』
『何があったミネルバ?』
『あの子はコールそのものです
マリエレンダの才能は、コールなのです』
『何を…』
『コールの杖はどちらに?
今すぐ話をっ…』
『落ち着きなさい、ゆっくりと話してくれまいか?』
『…………………………………アニメーガスの練習中、マリエレンダはタヌキに変身しました』
『!』
『お分かりですか?
タヌキはコールがアニマージした時の動物です
おまけに、マリエレンダが入学してきた時のことを思い出してください
あの子はタヌキの耳を生やしてここに来ました
これは偶然とは思えません』
『ミネルバ、それは…』
『コールと話させてください
彼女から真相を聞かなければ、取り返しのつかないことにっ…』
『ミネルバ、落ち着き…』
『アルバス!どういう事か把握しているのですか?!
コールはリドルからひどく執着されていました!あの2人は強く結ばれていた!
マリエレンダが例のあの人の目に映れば、どんな惨劇を招くかっ』
『もう遅い……』
『っ………
どういう事です?』
『ヴィオラは既に見られておる
1年生の時、石を守りにクィレルと対峙した時にな
もう、手遅れじゃ』
『アルバス!それでは、あなたは彼女を見捨てるおつもりで!?』
『いいや違う
あの子は1人で、強くならねばならぬ
わしらは手出し出来ん』
『………………』







『それがあの子の運命じゃ』












悲しい運命






美しいビオラの花は、いつも神に愛される






だから、神は花を手元に置こうと、この世界から奪おうとする













彼女は銀の花だ
美しい、銀色のヴィオラの花






記憶として杖に刻まれるヴィオラ・コールは、いつもその花を髪に飾っていた

長い、下ろした艶やかな髪に、一輪の花が輝く





そしてその花は、ビオラの花だ


銀色のビオラ





ビオラ、またはヴィオラの一般的な花言葉は
「忠実」「誠実」「信頼」「物思い」「私を想ってください」


それらは、綺麗で切ない、片想いを表す言葉


とても美しく、ガラスのように透明で穢れのない言葉だが
その美の裏にはいつも孤独が存在する






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