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予知の世界

第3章 出会い


今自分がまっすぐ歩けているのか、分からない。



歩くというより、ふわふわと浮いている感覚だ。床はない。



まわりは暗闇で何も見えない。






少し恐怖を感じるが、ここまで来たのなら進むしかない。



帰れるんだろうか。帰れなかったらどうしよう。


色々心配ごとが出てくるが、足が止まることはない。








_______

母「ちひろ、よく聞きなさい。あなたに隠していた事があるのよ。」


ふと、ある記憶が蘇る。

もう何年も前の事だ、


ち「かくしごと?なんで?」


母「ごめんね、今は言えないのよ。あなたがもっと大人になって、ちゃんと理解できる年になったら言うわ。それまで、″この事″は秘密よ。誰にも言っちゃだめ。」



ち「なんで?」



母「なんでもよ。お願いだから言うこと聞いて。」



ち「分かった…。」




辛そうに微笑んだ母の姿。


いつの話か、細かくは思い出せないが、ちひろの過去の記憶なのは分かる。


そうだ、この時にわたしは…







___________



その時、前方に光が現れた。



出口か?????





ちひろはただすすんだ。





































目を開けると、景色が変わっていた。




森の中である。車も通れないほどの小さな道がまっすぐ続いている。



ここは一体…?


上を見上げると空が見える。


あれ、夜中の割には明るい…?



夜が開けそうな空色だ。



とりあえず、進むしかない。


ここが一体どこなのか。気になって仕方ない。



ちひろ自身、あの部屋で15年過ごしてきたはずだが、こんな経験は初めてである。



半袖、半ズボン、裸足状態で森の中を歩いている。少し肌寒い。


どこからか鳥のさえずりが聞こえる。











ち「ここは…」



着いた場所は、ある木製の建物だった。
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