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貴方は月のように 〜イケメン戦国 明智光秀〜

第7章 虚心坦懐




頬に残る手のひらの感触ばかりを、意識が勝手に追いかけてしまう。

光秀さんは不意打ちで触れては、『離して』という言葉が私の頭に浮かぶ前に、すっと離れる。

だからなのか、その感触が名残惜しく感じてしまうのは。



いくつもの命の温もりを奪ってきた手はひやりと冷たく、淡い力加減で私を戸惑わせる。





この人は何もかもが、ずるい。






巡ってきたふたりきりの時間が、終わるのが惜しい。


素直に、そう思ってしまう。


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