第1章 こんにちは
「......こんのすけさん、ここが私の新しいお家ですか?」
「そうでごさいますよ!ここが今日からあなた様が管理する本丸となります!」
かなり下の方から高くて大きな声がする。
こんのすけという管狐らしい。とっても可愛いがそれよりも今は聞かねばならないことがある。
「こんのすけさん、......本当にここに神様が住んでるんですか?」
目の前にそびえ立つ本丸の門からはとても神が住む場所のような清んだ空気が感じられない。
むしろ尋常でないほどの邪気を感じる。
「......はい、ここに住んでおられます。ブラック本丸と化したここに」
私は、言葉に詰まった。