第15章 好きだから

「……信長様が？」

(それだけ、武田との和陸を尊重してるのか…それとも……？)

信長がそこまでするということは、他に何か思惑があるのか？
信長の真意が読み取れず困惑を隠せなかったが、それよりも烈が今ここにいないことの方が、家康の胸を焦がした。


「家康が目を覚ましたって聞いたら、烈ちゃんも安心すると思う。酷く動揺してたから……」


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「……ちが…っ……。ごめ…んなさい。私の方こそ…あんな言い方して、ごめんなさい…！乃々さんに……やきもち、妬いてましたっ……。」


『……守って……くれて、ありがとうございます。』

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最後に目にした、烈の泣き顔が家康の脳裏によみがえる。