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ナルシサス。【煉獄杏寿郎】

第8章 捌ノ型. 悪意には悪意を





「あらかた揃ったようだな。産屋敷、見事な手腕だ。」



「すまないね、全員は無理だったが集められるだけは集めたつもりだ....」



「充分だ、さて....蛍清、あいつらをここへ。」



「はいはーい。」




言って空間が歪んだかと思えば、刹那を襲った隊士が吐き出されるように地上へと転がり落ちる。


怪我の処置が済んでいるのか、意識を取り戻してはいるが酷く怯えた様子で蛍清を見た。




よほど恐ろしい思いをしたのだろう。

怯えられている当の本人は何処吹く風。
ニコニコと笑ったまま自分の耳飾りを触っている。


治療した上で縄で縛っているところを見ると、良い扱いはされなかったのだろう。



件の隊士が全て地上に出されたのを見てから、朱嘉が立ち上がった。



「突然の収集申し訳ない。我らは鬼神。君達と同じく鬼舞辻無惨を倒さんとする者だ。」





丁寧な口調の朱嘉。


途端騒めく隊士達。


子供の頃に聞くおとぎ話の住人が目の前にいるという事が受け入れ難いのだろう。


《悪い鬼は鬼神様が倒してくれる》



そんな話を聞いていた小さな頃。




それは鬼殺隊の事だと思っていた、そういう隊士も多くいるだろう。




しかし実際隊士達の目の前に居る鬼は、自分の事を鬼神だという。

日光の元で動いている事、柱達が何も言わない所を見ると事実なのだ。




何とか現状を飲み込んだ隊士達が次に思うのは、一つ。







何故自分達が集められたのか。


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