第1章 *流れ星
今年の夏は、大阪に来ていた。
関ジャニ∞の8周年イベントのためにはるばる東京から新幹線でやってきたが、見慣れた町だった。
関ジャニ∞を好きになって以来、私はこうしてよく大阪に来ては彼らを支えたものを眺める。
この時間が、何よりも好きだった。
努力家で、温かくて、優しい。彼らがこの町に育ったことは間違いないらしい。
母と二人旅、二日目の夜。松竹座裏のお好み焼き屋さんに立ち寄る。ここは関ジャニ∞もよく来ていた場所らしい。
少し並んでいて、そこからは松竹座の裏口が見える。
…ふと、裏口に勢いよく駆け込む影。
背が高い。舞台の時間に遅刻してしまったのだろうか。
関ジャニ∞もこんな日々を送っていたんだろうね、と母と笑い合う。
誰だろう、あの人。応援したいね。そんなことを言って、笑い合う。
それが最初の出会いだった。