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俺の異世界奮闘記

第12章 必殺技と回復魔法


後ろからティアナが叫ぶ。
「こらーっ!それ私の剣よ!
倍にして返してもらうからね!」
俺より剣の心配かい。

『仕方ない、我を使え』
「いいのか!?…じゃあ、遠慮なく!」
遂に暁丸を使う事が出来る。
柄を握りると何か得体の知れない力が湧いてきた。
「よっしゃーっ!」
鞘から引き抜き両手で構える。
『この程度の相手なら一撃で倒せよ』
「いや、このデカいのを一撃って無理だろ!?」
『我の力を見くびるな!
一刀両断にしてくれる!』
とにかく強気な暁丸に俺は仕方なくモンスターに突撃した。

『奴の頭の上へ飛び上がれ!』
暁丸の指示通りおもいっきりジャンプし…。
『一刀両断じゃ!』
巨大牛の頭に暁丸を振り下ろした。

手応えがなかった。
まるで豆腐を切るようにスッと刀が巨大牛の身体を抜けた。
「えっ!?これで切れたのか?」
巨大牛は動かなくなり中心に一本の線が走った。
刹那、その巨体は綺麗に二つに別れる。
『どうじゃ、我の力は?』
暁丸が人間だったら完全にどや顔してるだろう。
「すっげぇ切れ味だな!
600年も眠ってたんだから、錆びてボロボロだと思ってたよ」
『その辺のなまくら刀と一緒にするな!』
これ程の切れ味なら大口叩くのも納得だな。

ティアナが駆け寄ってきた。
「あちゃ~、やっぱり肉は残らないかぁ」
モンスターは死ねば塵となる。
ティアナは肉が取れずガッカリした。
そんなティアナの後ろから、あの金髪姉ちゃんが顔を出した。
「…助けていただいて、ありがとうございます」
見るからに質の良い白いゆったりしたローブを纏っているが、魔法使いの様な杖は持っていない。
しかし、よくこの格好であの牛から逃げてきたと思った。

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