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俺の異世界奮闘記

第12章 必殺技と回復魔法


俺と暁丸のやり取りを、暁丸の声が聞こえないティアナが白い目で見ていた。
「…大丈夫?
たまに見えない誰かと話してるよね?」
「あ…、あぁ、ティアナには聞こえないだろうけど、この刀は喋れるんだよ」
ティアナの目が点になった。
「…へ、へぇ~…剣が…喋るんだ?…ハハハ…」
ダメだ、完全に俺の事をおかしな奴だと思ってる。
「ホントなんだって!
ローズやダットンにも聞こえるんだぞ!」
「…それも元いた世界の?」
まだ信じてないな。
まあ、俺も信じられなかったんだから仕方ないか…。
「この刀は元の世界のだけど、元の世界では刀は喋らないよ
この世界で何らかの影響を受けたんだろうな」
「まあ、私には関係ないか…
それより、これからどうするの?
まだ剣の訓練する気?」
この切り換え、ティアナらしいと言えばティアナらしい…。
「そうだな…ダットンの所に行ってみるか
試作品が出来てるかも知れないし…」
「昨日の今日で出来てる訳ないでしょ?」
確かに普通ならそんな簡単には出来ないだろう。
しかし、昨日煽てておいたからもしかしたらと期待している。
「まあ、どれだけ進んでるか見に行こうぜ」
俺達はダットンの工房へ向かった。

「ねぇ、さっきクライブに使った技って何なの?
早くてよく見えなかったんだけど…」
「あれか?
あれは猫人種のスピードを限界以上に出した技だよ」
正直、俺にもよく分かっていなかった。
「限界以上って?どういう事?」
「いろいろ試したんだけど、あの構えで集中するとなぜか足にどんどん力が溜まるんだ
ほら、猫が飛び掛かる時、低く構えるだろ?
多分、あれと同じで猫の本能なんじゃないのかな?
まだ力加減も出来ないし、一回で体力を使い切っちゃうんから実戦では使えないな」
「ふ~ん…猫の本能ねぇ~」
ティアナはあまり興味ないようだ。
(聞いたのお前だろ!?)
心の中で突っ込んだ。
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