第1章 怪物との境界線
「ぅっ…愛梛っ…さま…」
男の苦しそうな声が聞こえる。
が、基本無視だ、答える義理はない。
それはそうと先程言った説明をしようか。
私が他の鬼とは違う理由だ。
それは食事の種類が違う、と言った方がいいだろうか。
その答えがーーーー
この目の前にいる男だ。
「っ…そ、そんなにされたらっ…もぅっ…!」
違うよ、勘違いしないで欲しい。
決して喰べている訳ではない、嫌ある意味食べてはいるのだろうが、痛い事はしてない。
むしろ彼等は表情を恍惚として悦んでいる。
何をしているのか、なんて容易く想像出来るでしょう?
ご想像の通り今私はこの男の聳り勃つ肉棒を口に含んでいる。
ほら、ある意味食べてはいるでしょう?
「だ、ダメですっ…い、いっ…!!!」
今日のコイツは良く喋る。
うるさいので、口に含んだモノの刺激を強めた。
『(早くイッてしまえ)』
そう心の中で呟きながら刺激を与え続けていると、彼の肉棒がビクビクと震え始めた。
お、やっとか。
「うわぁあっ、いくっっ…!!!」
『んっ…』
まるで本当に音に出ているのではないか、そう思う勢いでビュルビュルと喉の奥へ流されていく精液。
出される度に飲み込み、またそれを繰り返す。
数秒経った後止まったのを確認し、口を離すとどうやら彼は気を失っているようだ。
『戦いで気を失うでなく、発散して気を失うとか幸せな奴』
って言ってもいままでの輩は行為後気を失っているのだけれど。
なんて弱い生き物なんだ、一回出しただけでみんな気を失ってしまうなんて。
だが自身の腹は満たされたのだ、文句は言えまい。
そう、私の腹を満たすのは人の血肉ではない。
人の体液だ。