第6章 No.6
ー東堂side
数日後
今日は完全にオフ。
大会前、十分な休息をとるためだ。
俺は寮の共有スペースでゴロゴロしていた。
「あ~~~だんだんと暑くなってきたな~~~。荒北~~~アイス買ってきてくれ。」
荒北「ハッ。自分で買いに行けよバーカ。」
今日は特に予定が何もない。
俺は寮でゴロゴロしてればいいかなーと思っていた。
荒北もそうなのかな。
・・・巻ちゃんは何しているんだろうか。
「巻ちゃんに電話でもしてみるかー。」
荒北「おめー良く飽きねェな、あのロン毛男との電話。」
「ま・き・ちゃ・ん、だ!」
ードッドッドッ
「む?」
上の階からバタバタしている音がする。
荒北「ったく、うっせーな。誰だよ。」
荒北は適当に漫画を読みながら呟く。
「…荒北、新開の部屋からではないか?」
荒北「はぁ?マジで…。何しやがってんだ…あいつ…。」
俺と荒北は顔を見合わせて、同じタイミングで立ち上がり、新開の部屋へとダッシュした。
何か喧嘩になっていたらまずいし、新開が女子ファンに襲われていたらまずいし、とにかく、いつも冷静な新開の部屋からあんな音がしてはならんのだ…!
そして新開の部屋のドアまでたどりつき、荒北は勢いよく開けた。
荒北「新開!!!!!!」
「大丈夫か!!!!隼人!!!!!」
(俺はテンションが上がるとたまに隼人って言ってしまうんだ、ちなみに言っておくが。)
新開「うぅ…。」
そこには服が部屋中に散らばっていて、真ん中に座り込んでる新開がいた。
どんな状況だ、これは。
荒北「な、なにがあったんだヨ…。」
「…強盗か?」
新開「違うんだ…。」
荒北「おい!新開!おめーしっかりしろヨ!らしくねェぞ!!!」
荒北は新開の肩を揺さぶっていた。
しかし力の抜けている、新開。どうしたもんだ。
「なにがあったんだ、新開。」
新開はゆっくりと喋りだした。
新開「俺…寝坊してしまった。…そして服が決まらない。」
東・荒「「…。」」
荒北「てんめェ…。ぶっ○すぞォオオォオ!?!?」
「落ち着くんだ!荒北!」
新開「すまない靖友!しかし大事なデートなんだ!ちゃんとの…!」
荒北「ハッ!しらねーヨそんなのォ!さっさと服決め手、さっさと向かえヨ!めんどくせーナァ!!」
新開「助けてくれ!!おめさんたち!!!」