第25章 強化合宿はじめます

「どうせこんな事したって…私は……。
カナエさんみたいに可愛くないですよっ！！」

実『…ま、まて、まだその話してんのかｯｯ！？
…どう言えば良いんだ。……確かにカナエさんは
綺麗な人だとは思うんだけどよォ………。』




どうしても可愛いと言われたくて
分かりやすく誘導までしたのに
実弥は困った顔をして言ってくれない。

そして何故か実弥はカナエの事は素直に褒める。

実弥自身はがカナエを
大層慕っていると知っているので
蔑むことは言えないと気を使っているのだが
女心を全く分かっていないのだろう逆効果だ。


結果分かりやすく言うと
誰よりもが好きなのだから
1番可愛いのは当たり前の事だし
こんなに触れたいだ何だ
素直に言っているので言う必要はないだろう。

との”可愛いと言って欲しい”
というちょっとしたお強請りに
実弥が気がついていないだけなのだが。

色事に不器用な2人は
なんとも滑稽なすれ違いを繰り返す。