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FFⅨ Hi Betty! (Long)

第8章  make up


「他に触れさせたくないんだよ。君がまったく意識してないことくらいはわかってる。こればかりは本能さ。困ったことにね。」

自嘲気味な言葉を並べる彼の声色はいたって淡々としていた。

「クジャ……」
「また惑わせることを言ったかい?」
「今に始まったことじゃないわ。」

どうしてか、どうしようもなく彼の顔が見たくて腕を引けば、いつもの何かを包み隠したような艶やかな表情がこちらを向いた。

「……悪かったね。」

クジャは罰が悪そうに紡ぎ出した。
どこか素っ気ない、下手くそな謝り方だった。
私は彼の首に腕を回した。
それから耳元に口を寄せて、けして彼だけにしか聞こえないように小さな声で囁いた。
やはり、口にするのは恥ずかしかったのだ。
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