第20章 いついつも愛させて
「でも、なんだか僕の方がときめいてしまってる気がするんですよね。蛍さん、いい香りがするし。」
「えっ//」
「暖かいし。」
「……///」
首の後ろにすりすり、と触れる宗次郎の肌の感触。かああ、と顔が熱くなるのを感じる。
「…どう思います?蛍さん。何か答えてくださいよ。」
「わ、わかんないけど…でも、少しの間このままがいいかな…//」
「…少しの間だけでいいんですか?」
拗ねたような声。これはわざとだって知っているけど。
目線を向けると、彼も横からこちらの表情を覗き込んだ。熱を持ったその眼差し。
狡いと感じていたって、そのままふっと柔らかく微笑まれてしまえば。
「…ずっとこうしていたい…です…//」
「そうですか。じゃあ…このままでいいや。」
愉しげに呟いて。
正面から抱き留められて、首筋に宗次郎の顔が埋まって。
そのまま彼の温もりのなかに包まれた。
いついつも愛させて
(蛍さん、好き。)