第2章 #2
「俺と以外こういうことしたくない、て結局抱かれたいんと違うんすか?」
『好きって言ってるのに信じてくれないから…』
信じられない訳ではない。体だけの関係でも彼女を繋ぎ止めておけるならそれでも良かったはずだ。
ただ欲をぶつけただけの自分を受け入れる覚悟がない。
「じゃあ…全部先輩からしてや」
『え…』
「何回もシたし分かるっしょ?毎回俺からやないすか」
『…わかった』
たじろぎながらも、口付けてこようとする名前の唇へ指先を立てた。
「ココで?ベッドでせんの?」
突き動かされるように彼の家へとついて行くのだった。
『ね…ベッド汚しちゃうんじゃ…?』
「なに?汚すほどしてくれるん?」
黒いベッドに白いシーツ。枕も白ときたものだから汚れが目立つのを気にしたが余裕な様子の財前に揶揄された。
「つか、はよしてや。好きなようにしてくれてええですよ。脱がしてくれてもええし?」
『う、ん…』
今度こそ唇が触れ合う。相手からされることがこんなにも嬉しいとは。
「…」
ゼロ距離で目を閉じている彼女を見据えながら、両手を腰へ回す。
『ンン…!』
忍ばされた舌に口内を蹂躙された。
「何で俺を追いかけたんすか」
『何で…?』
「諦めつかんくなったやないですか」
『どうして諦めるなんて…』
「…先輩が俺を好きな気持ちは本当じゃないから」
『…そう』
徐に彼のズボンを開く名前から自身を隙間から引きずり出された。
「ちょっ大胆すぎますて」
彼の制止など聞かず口に含む。
「ッッ…!」
舌先でちろちろと動かす名前の慣れない仕草に興奮度は上昇していくばかりだ。
「な…むり。やめて」
それでもやめようとしない彼女を無理矢理引き剥がした。
「俺あんたの中でイきたい」
頷くと彼の上へと誘導される。向かい合ったままゆっくりと腰掛けると十分すぎる熱量を感じた。
『ん、あ…っ』
「清楚そうな顔してこういうことするん好きよな」