第5章 ●残された部屋で●
エマが去った後の執務室は紅茶とエマの甘い香りが混じったなんとも言えない香りで包まれていた。
あいつはなんであんな隙だらけなんだ。
訓練中との差が酷過ぎる。
しかもあのキスの時の紅く緩んだ顔。
危うくそのまま押し倒すところだった。
事実今この部屋の残り香とさっきのエマの顔を思い出しただけで、リヴァイ自身が硬く大きくなっていた。
なんとかあの場でエマを押し倒すことは思いとどまれたものの、今この大きくなったものはおさまる気配が無い。
仕方なく鍵を掛け、ソファに腰を下ろし、大きくなった自身を取り出し手を添えた。
くそっ…なんで俺がこんな10代のガキみたいなことをしねぇといけねぇんだ。
先程のエマとのキスとエマの顔を思い出し、むしろ硬さを増す自身を握り上下に動かす。
エマ輝く銀髪、透き通った大きな青い瞳、いつものベビーピンクの唇がほんのり赤になった様、その横から垂れる涎、紅潮した頰…
思い出しながら手を早めた。
程なくして白い液体をチリ紙に出した。
虚しさと嫌悪感だけが残った。