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白銀の女神[リヴァイ・エルヴィン]

第21章 壁外調査とトロスト区


目が覚めると側に兵長がいた。


「よう、起きたか」


「すみません。私、また気を失ってたんですね」


「あぁそうだ。まぁあれだけの事があった後だ。仕方ねぇだろ」


兵長はこれまでの事を説明してくれた。
調査兵団が出て行った直後に門が破られたこと。
急に巨人達が北上した事に団長が気づき戻ってきたのだと。
穴を塞いだものの被害は甚大で、駐屯兵団・調査兵団の兵士は200名を越す死者出したこと。


「それと…フロイドも死んだ」


「…そうですか…」


兵長はきっとこれを伝えたかったんだろう。
その為にわざわざ私が目を覚ますまで側に居てくれた。
フロイドは、あの件以来話す事は無くなったが調査兵団に居続けた事は彼の意思だろう。


「兵長、わざわざありがとうございます。
兵長は本当にお優しいですね」


そうお礼を言うと、


「ちっ。それだけ喋れりゃもう大丈夫だろ」


と照れ隠しのような言葉で返された。


「そういえばお前、呼び名が変わったらしいぞ」


「え??」


「銀髪の天使から銀髪の鬼神だとよ」


「え!!!」


「まぁ見事な戦いっぷりだったらしいからな。
住民たちも巨人から逃げるやつとお前の顔を見て逃げたやつと半々だったそうだ」


必死だったから仕方ないとは言え、あまりの言われように恥ずかしくなり布団に顔を埋めた。


「まぁお前は本当に良くやった。少し休め」


兵長は私の頭をポンポンと軽く叩き部屋を出て行った。


兵長に触られた頭が熱を帯び、余計に顔が赤くなっていくようで中々布団から顔が出せなかった。
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