• テキストサイズ

貴方は私の半分〜イケメン戦国 武田信玄〜

第16章 重なる想い




「…俺には、かつてひとりの友がいた。生真面目で、頑固で、優しすぎるほどに優しい男でな。
その男は戦で仲間を失い、今はもう復讐に身を焦がす鬼となった
そんな優しい男までをも信長は…地獄に落し鬼へ変えてしまった。」


怒りに歪めていた表情は、いつしか悲しみの顔へと変わっていて…


…こんなに仲間を大切の思うこの人にとって、それがどれだけ辛く悲しいことだったんだろう
信玄様は残された家臣や友達のために、たった一人ですべてを背負って戦おうとしてるんだ…


今にも泣き出しそうな私に、信玄様の手が優しく髪に触れた


「また君を泣かせてしまいそうだな…」


見上げた信玄様は、困ったような悲しそうにも見える笑顔で…

その笑顔に余計に胸が締め付けられた


泣きそうなのは、貴方でしょう……

/ 686ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp