第15章 地球を担ぐ者
おそ松たちは新しい装備を買いに市場へ来た。
「おっちゃん、軽くて丈夫で切れ味のいい剣、ある?」
「あん?兄ちゃんよ、その条件の剣はかなり値がはるぜ。金はあるのか?」
「へっへーん。これでどう?」
宝石を見せると武器屋のおやじは、となりのアクセサリー屋に声をかけた。
「おい。これ本物か?」
アクセサリー屋のおやじは専用のレンズで宝石を見る。
「これは質のいいペリドットだ。これなら兄さんの言う剣、2本は買えるね」
「えー?2本もいらないし。じゃあ軽くて丈夫で防御力の高い盾をくれよ」
「はいよ、クラウ・ソラスの剣とアンキレーの盾だ。おまけで剣の鞘もつけとくぜ」
「ラッキー!サンキュ!」
「僕には矢をたくさん下さい!何でもいいよ」
十四松も宝石を出した。
「ちょうどいいのがあるぜ。ジャブタ・ベティの矢だ。無尽の矢筒もつけよう。この矢筒は、いくら使っても矢が減らないんだ」
「わあ!やったー!家宝にすっぺー!!」
その様子を見ていたチョロ松が、おそ松に言った。
「その剣、地面に叩きつけてみて」
「は?!何言ってんの、お前!」
「いいから」
「…何なんだよ、もー。はいはい、分かりましたよ!」
おそ松が剣を地面に叩きつけた。剣は歯こぼれ一つしない。
「仲間にレッドアイ族がいるってのに、偽物売るようなことはしないさ」
「焼き尽くされるもんね。疑って悪かったよ」
一方カラ松は○○と共に、服屋にいた。
「俺は綺麗だとか色とかはよく分からないから、彼女に似合う服を見立ててくれないか?」
「動きやすいのがいいわ。あ、カラぴとお揃いのがいいな」
カラ松の服は、上は海を思わせるような瑠璃色のシャツで、下はそれをもう少し薄くしたような色のズボンだった。宝石を渡すと店員は慌てて服を探した。
「こちらでいかがでしょう?」
「うん!これがいい!」
こうして服などの装備を調達したおそ松たちは、その街を出ようとした。が、行く先に待っていたのは海だった。
「船がないと無理だな」
「酒場に戻るぞ!」
再び酒場に来たおそ松たちを迎えたのは、店主の驚きの表情だった。
「なっ………!!」
「おんやぁー?俺たちが戻ってきたのが、そんなに不思議ぃー?」
「えっ?!い、いや、その…!」
「あの洞窟から帰ってきたから、驚いているんだろ?」