刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第48章 忍び寄る魔の手
「大丈夫。…だから、私を信用して待っててほしい」
「わかった…あんたがそこまで言うなら」
暫くくっついていたおでこが離れていく…
遠ざかる温もりが名残惜しくて仕方なかったけど、愛おしい人との時間のおかげで元気と勇気が出た。
私はシーちゃんとの問題を解決すべく、その場を後にした。
…
…
あれからなんとかシーちゃんと話を出来る機会を設けた私は、彼女と二人っきりで資材庫にいる。シーちゃんは呼び掛けに応じてくれたものの、資材庫の扉を閉めた途端眉をひそめた。
「審神者様…こんなところに私を連れてきて、一体なんのつもりです?資材庫の掃除、ってわけではなさそうですね」
「何って…本丸滞在延長についての理由をちゃんと聞きたかったから……ここなら暫く誰も来ないと思うし、シーちゃんも話しやすいかな、と思って…」
「ふっ………理由…?心配してるように聞こえるけど、やっぱり私が邪魔なんですね?」
「…っ!そうじゃなくてっ、ちゃんとした理由がいるの!……長期延長するとなると政府にきちんと申請しないといけないし…」
「そんなの適当に書いておけばいいじゃないですか!政府が確かめにわざわざ来るわけでもあるまいし」