第10章 揺れる心
そして、たわいもない話で盛り上がった。
「ー…なんかおかしいですよね!あははっ
ところで、二ファさんのタイプの男性は?」すると、二ファは顔を赤らめた。(あれ?まずかった…?)
「…私、そんなに恋愛とかしたことないんです…。昔から親はいませんし、ずっと1人で暮らしてました。そんな私を拾ってくれたのがあの叔父さんなんです…。」と、二ファは過去を話してくれた。
「だから私には恋愛とかはいいんです…ただ、1人でもいいから信頼出来る人に巡り会いたいの。叔父さんにイルゼ、ゲルガーにも会えたからもう私は満足してる。」と、二ファは言った。だが、そう話す二ファは少し寂しそうに見えた。
「…二ファさんは優しいですね。」私はそう呟いた。
「そうかな?ありがとう…。
ところで、おにょはどうなの?好きな人はいないの?」と二ファに聞かれた。
(…うぅ。いますけどもう振られましたよ…)
「…そうですね。居たんですけど振られました。」と言った。
すると、二ファは驚いていた。
「ええ!?おにょさんを振る人なんているんですか!?容姿もいいのに、華奢で守ってあげなくちゃって思うのに…」と言った。
「あ、いや、振られたというか…私なんかが釣り合わないなって思っちゃうんですよ…」というと、二ファはニヤケながら
「それ誰なの〜?と聞いてきた。」
「うぅ…名前は言いませんよ。容姿は凄くいい。身長が高くてガタイがいい!頭もキレているし、行動力があるし、説得力もある。しかも、仕事の切り替えが早いんだよね…。ギャップ萌えというか、あとさ、不意に近づかれたりしたらドキッてしちゃって…
私だけにしてくれてる!ってその時凄く嬉しかったけど、他の子にも同じようなことしてるとこ見ちゃったんだよね…
あー、私はあなたの特別でもないんだ。ただの兵士としか見てくれないんだ…って思っちゃうの…。自分だけ舞い上がって」とつい口走ってしまった。
「なんかすいません…色々喋っちゃって…」申し訳なく感じた。
「いやいや、私はおにょさんが羨ましいよ…。恋してるんだなーって伝わってきた。私もおにょさんみたいに好きな人を作りたいなって思っちゃった。」と、二ファは羨ましそうに言った。
「二ファさんならきっと作れますよ!」と言った。
「ありがとう。…あ!そろそろ操作の交代時間かな?」