第6章 地下
と、エルヴィンは私の私服姿を見て不思議そうに言った。
(そんなに見ないでください…私服がダサいことバレましたね。こんな奴が隣ですいません…)私はこの2人と並んで歩く事が出来そうになかった。私の指先は寒くて少し震えていた。
エルヴィンは、私を見ながら自分のマフラーを取った。
そして、私の首に巻いてくれた。
私は驚いた。まさかの出来事に
「えっ、あの、私は大丈夫ですよ!?それよりだn」
「おにょ、指が震えているぞ?無理をするな。今から部屋に戻る時間は無い。私のマフラーを貸そうか。
それに、女性は体を冷やしてはいけないよ。ましてや華奢なんd」
「おい、地下道はどこだ…」
と、エルヴィンの言葉を遮ってリヴァイが言った。
私はとても恥ずかしくなった。
(団長の、マフラー…どうしよう…匂いが団長…///団長がずっと近くにいるみたい…。クンクン…あぁやばいよぉ…エロい…私は変態だ。)私はにやけて声が出てしまいそうだ。理性を抑えなくては…
そして、リヴァイがエルヴィンに続いて歩いていく。私も迷子にならない様にリヴァイとエルヴィンの後についていく。
…
3人は地下道を歩いていく。とても薄暗く気味が悪い。周りには人がいない。足音と声が響き渡る…
(あの2人ってすごいなぁ…信頼関係がすごい。話を聞いていても兵長は団長の事をずっと信じているし、団長も兵長の事を信用してる…だから団長はリヴァイに今日の下見を頼んだのかな…。でもなんで私がいるのにこの話を言ったんだろう…やはり、新兵に1人でもこんな貴重な体験をさせたかったのかな…?団長って私達の考えている事の斜め上をいくんだ…団長についていくしかなi)
「おい、聞いてるのか?おにょ」
と、急にリヴァイに声をかけられた。
「はっはいいい!なんでしょう?」
私は考え事をしていて、2人の話を聞いていなかった。
「…ついたぞ?荷物をそいつに渡せ」と、リヴァイは呆れながら言う。
そこには、1人のおじさんがたっていた。おじいさんだろうか…
(あ、もう着いたのか!…誰だろう)
「あ、あのっ、お願いします!」私は慌てて言った。
「フォッフォッ…おにょ、早く記憶が戻るといいな…」と、おじいさんは私に言った。
「あ、はい…(なんで私の名前を知ってるんだろう…?)」