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『イケメン戦国』永遠に紡ぐ恋ノウタ

第22章 トキメキが止まらない?❥織田信長




「だが...今回は貴様の世話焼きに感謝する。後は頼むぞ。」

「はっ。」

秀吉が俺に頭を下げる。それを見届けて俺は羽織を翻し、華のもとへと向かっていった。






信長が出ていった天守では。

一人になった秀吉がそっと目を閉じて。

「...幸せになれよ。華。」


まるで、愛しい人へ送るような言葉で呟いた。




































(華はどこにいるんだ?)


針子部屋に行ってみたが華はいない。

針子達にも聞いてみたが誰も華の行方を知らないという。


(ならば自室か...)


そう思いながらももう足は華の部屋へと向かっている。


早く会いたい、会いたいという気持ちばかりが先に行って自分の体はついてこない。


それにもどかしくなり俺はもうほとんど小走りで華の部屋へと向かっていた。











ようやく華の部屋の前につく。

(いるか...?)

襖からでは様子は伺えない。

早く会いたくて俺は襖の向こうへと声をかけた。


「華、いるか?」

俺がそう声をかけると。


「っえ、信長様!?」

中から愛しい人の声が聞こえた。

俺は久しぶりに声が聞けたことに嬉しくなり、入るぞ、と一応言うが、返事を待たずに部屋に入った。


「の、信長様...」


そこには、俺が来て感動したのか、少し震えた声になっている華。

(あぁ、帰ってこれた。)

何故か、自分のいるべき場所へと帰ってこれた気がしてめいいっぱい華の部屋の空気を吸い込む。


(華の、匂いだ。)


部屋は華の甘い匂いで満たされている。

それにまた嬉しくなった俺は未だに驚いている華の側へと寄った。


「久しいな。華。」

そっと声をかけると、華は花が綻ぶように笑った。

「会いたかったですっ...」

そう言うやいなやいきなり俺の首へと抱きついてくる。

俺もそれを拒む理由が無く、同じように華の背中を抱き返した。



が、

華がいきなりはっと思いついたような素振りを見せて、体を離した。









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