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『イケメン戦国』永遠に紡ぐ恋ノウタ

第16章 キライキライやっぱりスキ❥徳川家康






今はただ、腕の中の華が愛しくてたまらない。


「ねぇ、」

俺は腕の中でおとなしくしている華に話しかけた。

華が応える。

「ん?」


俺はわざと華の顔すれすれで囁いた。


「...もう、離さないから。」





すると、


ぼんっと音を立てるように華の顔が赤くなった。

「いっ、いいいいいいえやすっ...」


あからさまに動揺しているのが分かる。


そんな姿さえも可愛い。

いや、華がしていることは全部可愛い。


そういう自己完結をしていると、華が急に身体を乗り出して俺に近づいた。

そして、俺の顔の前ぎりぎりで止まると。


「私だって、離さないよ」


そう囁いた。

「っ!?」


しまった、やられた。まさか反撃してくるとは。

これはちょっと反則技じゃないか?

今度は俺の顔が赤くなる番だった。


「わ、家康、顔真っ赤だ。」

華が呟く。


「っ、そんなこと言ってる子には、お仕置きするよ?」


そう言って俺は華の腰をくすぐった。

「っひゃ!いえやすっ、ははっ、くすぐったいっ...!」


「ふっ、あんたがそんなふうにするからでしょ?」


「っ、だってそれは家康がっ...!」


「え?聞こえない。」

そう言ってまた華をくすぐる。

「ひゃあ!いえやすっ、わあっ、ひゃはっ、も、もうぎぶっ...!」






俺も、華も、笑っていた。


それはまるで幸せを形にしたようなもので。

俺ってなんて幸せなんだろうって、本当に感じた。

そして、その幸せを守るためにも、この目の前の笑顔を守らないとね。



そんなことを、華と笑いながら、そっと誓った。

終。



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