第4章 恋にマニュアル本は必要ない
「大っきい借りができちゃったなぁ。」
言葉とは裏腹に嬉しそうな顔をする神威に、高杉も口角をあげた。
きっと皐月は、鬼兵隊が春雨から離れやすい様に膳立てをしたかったのだろう。アホ提督を片付けられる上、なんの咎めも無く、鬼兵隊と春雨の手を切らせるという結果に賭けたのだろう。
「生憎、俺ぁ喧嘩師なもんでな。」
「ん?なんか言った?」
いや、なんでもねぇよ。と応えながら、高杉はゆっくりと紫煙を吐き出した。
「ていうかさ晋助。皐月さんとはどういう関係?」
「ガキにはちと早いんじゃねぇか?あの女は。」
「女は手に持て余すくらいが丁度いいんだろ?」
「DSくらいか?」
「いいや、メガドライブくらい!」