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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第155章 ◇第百五十四話◇始まりの場所で愛を誓う(上)【運命の決戦編】


「返事はイエスってことでいいよな。」

首元に埋まる私の頭を撫でるようにしながら、リヴァイ兵長が訊ねる。
それにも、私は声が出なくて、必死に頷く。

「まぁ、選択肢は他にやる気はなかったがな。」
「ふふ、なんですか、それ。」

冗談に聞こえないそれが可笑しくて、思わず笑ってしまう。

「全て終わったら、お前の姓はアッカーマンだ。覚えとけよ。」
「…アッカーマン?なんで、ミカサが出てくるんですか?」
「あぁ…、言い忘れてた。俺の姓はアッカーマンだった。」
「…?もう、なんなんですか。いろいろ急すぎて、意味わかんないですよ。」

泣きながら苦笑する。
本当に意味が分からないけれど、でも、嬉しい。幸せ。
今、私は生まれてきて一番幸せー。
私は一体、生まれる前の人生で、どれだけ素晴らしい功績を残したのだろうか。
そうじゃなきゃ、こんなに素敵な人に愛してもらえる理由がない。
それなのにー。

「俺はー。」

リヴァイ兵長が、そっと身体を離す。
そして、涙を流す私の頬を優しく撫でる。
私を見つめるリヴァイ兵長の瞳は、とても優しくてー。

「#なまえ#を世界中の誰よりも愛してる。
 生まれてきてくれて、ありがとう。」
「…っ。」

私だって同じことを伝えたかったのに、やっぱり、声にならなかった。
リヴァイ兵長の笑顔ってどんな感じかなって、想像したことがある。
どれも素敵だったけれど、でも、本物には敵わない。
あぁ、なんて優しい微笑みをする人なんだろうー。
なんて、包み込むような温かい微笑みをー。
たまらず抱きしめる。
私は今日のこの日を忘れない。
たとえ、明日私が死んで、また新しい人生が始まったとしても絶対にー。
愛おしい人の微笑みを、私は絶対に忘れないー。
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