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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第154章 ◇第百五十三話◇苦難を、幸せと呼んだから【運命の決戦編】


「そういえば、コニーがずっとリヴァイ兵長のバーンッが
 見たいって言ってたんですよ~。」

雰囲気を変えようとしたのか、サシャが両手を前に押し出すようなジェスチャーをしながら明るく言った。
それにジャン達も乗っかって騒ぎ出したのだが、私は意味が分からず首を傾げる。

「バーン?」
「あれっすよ!結婚式に花嫁奪いに行って、バーン!ちょっと待ったーってやつ!」

ジャンが教えてくれて、漸く理解する。
そういえば、私も無意識にリヴァイ兵長のそれを待っていた気がする。
結局、来たのはー。
私も両手を前に出すジェスチャーをしながら、教えてやる。

「アルミンがしてくれたよ、それ。バーンッ!鎧の巨人が急襲!って。」
「嬉しくねぇやつ、それ!」
「笑えないやつですね、それは。」
「結婚式のバーンでそんなことされるのは、後にも先にもだけ。」

ジャンとサシャがすかさずツッコミを入れれば、ミカサはとても痛いところをついてくる。
バーンはどんな気分だったかなんてエレンに聞かれて、それどころじゃなかったと本気で困っているアルミン。
今日も調査兵団の食堂はあちこちが騒がしくて、帰ってきたんだなと実感した。
確かに私は、父親が言った通り、将来安泰の生活を捨てたのかもしれない。
そもそもこの世界に将来安泰なんて本当にあるのかは置いておいて、私には苦難だと呼ばれたこの生活が、幸せのカタチに見えて仕方がなかった。
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