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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第147章 ◇第百四十六話◇信じて待っていた【女型の巨人編】


隣で、ヒストリアが小さく「そうですね。」と呟く声がしたけれど、彼女はその迎えが本当に来るか自信がないようだった。

「そういえば、ユミルはどうしてるの? 
 ヒストリアと離れ離れになったら発狂するんじゃない?」
「私、孤児院を始めようと思ってるんです。」
「孤児院?」
「はい。地下街から壁の端から端まで。助けを求めてる子供達の帰る場所を作ってあげたくて。
 リヴァイ兵長も後押ししてくれて、漸く夢が叶いそうです。」

ヒストリアは、どこか吹っ切れたような笑みを見せた。
会えないでいる間、彼女も何かを乗り越えたのかもしれない。
最後に会ったときのヒストリアは、まるで別人のような死んだような目をしていたからー。

「そっか。よかったね。私も応援するよ。」

微笑めば、ヒストリアはとても安心したような笑みを返した。
地下街出身のリヴァイ兵長にとっても、女王になったヒストリアの夢は嬉しかったに違いない。
幼い頃のリヴァイ兵長は救えなくても、彼と同じ境遇にいる子供達にはせめて、もっと安心して眠れる、泣いて甘えてもいい場所を与えてあげたい。

「それで、ユミルも一緒に孤児院で働いてくれることになったんです。
 たぶんなんですけど…、ユミルも子供の頃、苦労したんだと思います。
 今、一生懸命、私をサポートしてくれてます。」
「そっか。それならよかったよ。」

それからヒストリアは、調査兵団の幹部と数名の調査兵はまだ王都に残っていることを教えてくれた。
その中に、リヴァイ兵長もいる。
必ず迎えに行くー。
その言葉を信じている。
2人で誓った未来を
リヴァイ兵長を、信じている。

「きっと迎えに来てくれる。きっと…。」

ヒストリアが控室を出た後も、私は、まるで自分に暗示でもかけるように繰り返し呟き続けていた。


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