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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第144章 ◇第百四十三話◇引き裂かれる2人【女型の巨人編】


「リヴァイくん、さっき、娘のことを心底惚れてると言っていたな。」

私がひどい言葉を投げつけてからただじっと黙っていた父親が、リヴァイ兵長を見下ろして、漸く口を開いた。

「あぁ。そうだ。俺はアンタの娘に心底惚れてる。
 命に代えても、必ず守る。」

リヴァイ兵長は、真っすぐに父親を見上げて言ってくれた。
それが嬉しくて、私はギュゥッと抱き着く。
でもー。

「そんなことはしてくれなくていい。君は今まで通り人類の為に命を懸けなさい。
 私だって、君たちがとても尊い任務に従事していることを理解していないわけじゃない。」

父親はそう言うと、床に膝をついて、リヴァイ兵長と視線を合わせた。
そしてー。

「そして、君が本当に私の娘を愛してるなら、の幸せを願ってやってくれ。」
「私の幸せはリヴァイ兵長と一緒にいることなのっ。」
「娘は今、この通り君に夢中でこの世界の状況を理解していない。でも、リヴァイくん、君は違うだろ。
 君が聡いことは知っている。君が素晴らしい兵士だということも、
 私達の為に頭を下げられる強くて誠実な青年だということも理解した上で、お願いしている。」
「分かってるなら、リヴァイ兵長のそばにいることを許してよっ。」
「さぁ、その手を放すんだ。を解放してやってくれ。」

父親の言葉になんて惑わされないと信じていた。
だから、私は強く強く、リヴァイ兵長に抱き着いた。
それなのにー。
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