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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第127章 ◇第百二十六話◇花嫁になり損ねたブライズメイド【女型の巨人】


「それで遅かったのか。」

夜遅く、私が部屋に戻ると、リヴァイ兵長はまだ執務室で仕事をしていた。
エレンの巨人化実験のことで、書類仕事が増えて大変なのだそうだ。
とりあえず、一区切りがついたからということで、リヴァイ兵長の寝室のベッドで並んで座り、お互いの知らない一日の話を交わす。

「あっという間にドレスの型紙が出来て、感動しました。」

フロリアンからブライズメイドを頼まれた後、マレーネがお揃いの色のドレスを作ると言い出した。
彼女は幼い頃から裁縫が好きで、本当は仕立て屋になるのが夢だったらしい。
だから、友人を送るためのドレスは元々自分で作るつもりだったが、ブライズメイドをするのなら、みんなの分も作ると言ってくれて、今の時間までサイズを測ったりと慌ただしくしていた。
部屋に戻るのが遅くなってしまったのは、そのためだった。

「来い。」

リヴァイ兵長が、私の身体を軽く持ち上げて、自分の膝の上にまたがるように座らせた。
隣にあった綺麗な瞳が、真正面からまっすぐ私を見つめてくれる。
今から、たくさん甘えていいのだと言ってくれているみたいな、優しい瞳ー。私だけの、私だけを映してくれる優しい瞳。
遠回りしてたどり着いたこの場所が、私にとって一番安心できる場所だ。

「帰りが遅いから、寂しかったんですか?」

クスリと笑って、からかうように言うと、リヴァイ兵長の片眉がピクリと上がった。
でも、何か言うわけでもなく、少し強引なキスをされる。
私もキスしたかった。誓いのキスではなくたって、ずっとずっと愛してると語ってるみたいなリヴァイ兵長のキスがあれば、私はすごく幸せだ。
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