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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第127章 ◇第百二十六話◇花嫁になり損ねたブライズメイド【女型の巨人】


今回の壁外調査は、危険な任務があるわけでもない。
行きと帰りに巨人に遭遇さえしなければ、無事に帰ってこれるだろう。
それに、長距離索敵陣形で、フロリアンの配置は、リヴァイ兵長達のちょうど後ろだった。
中央後方はとても安全な配置だ。
結婚が決まっているから、エルヴィン団長が配慮してくれたのかもしれない。
あと少ししたら、フロリアンとこうしてお喋りができなくなるのだと思うと、寂しいけれど、死と共に兵団を去るものがほとんどの調査兵の中で、彼女のように幸せと共に去っていく調査兵がいるのは、私はとても嬉しかった。
人類に心臓を捧げるばかりが、兵士の人生ではないと思うからー。

「結婚かぁ~、アンタも彼氏いたでしょ?しないの?」
「えー、私は勘弁。フロリアンには悪いけど、一生その人って決めるなんてヤだ。」
「悪い女だ~。」
「だってさっ!わかんないじゃん!もっと素敵な人出てくるかもしれないでしょ?」

フロリアン達は、結婚は幸せか、それとも人生の束縛かという難しい話題で盛り上がりだした。
どちらの言っていることも、なんとなくわかる気がする。
だからみんな、結婚というワードが出ると構えてしまうのだろう。

「は?結婚は幸せへの近道よね!?」

フロリアンが猛烈な勢いで、同意を求めてきた。
少し考えて、でもやっぱり答えは一つしかなくて、私は、いつも使っているものではない慣れないティーカップを眺めながら答える。

「近道でも遠回りでも、リヴァイ兵長より素敵な人なんて現れないし、
 私の幸せはリヴァイ兵長がいることだから、なんだっていいかなぁ。」
「…アンタに聞いた私がバカだったわ。リヴァイ兵長バカのアンタに。」

ひどい言われようだけれど、マレーネ達もその通りだと乗っかり始める。
そしてやっぱり、結婚はするべきか、しないべきかの難しい議論が続いていくー。
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