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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第125章 ◇第百二十四話◇兵士達の結婚観【女型の巨人編】


褒め過ぎだと本気で謙遜する私に、ペトラの発言が起爆剤になって、空気を読むのが苦手なエレンが爆弾を落とすまではー。

「そうなんすよねぇ。この前も赤ん坊に誰より懐かれてたし、料理も上手で
 絶対に良いお嫁さんになるのに、結婚を諦めて
 結婚とは縁遠い人類最強の兵士を選んだってすごいですよねっ。」
「は?エレンくん、君は一体何を言ってるんだい?」
「ライナー達に、リヴァイ兵長は一生結婚しない男だって聞いて、
 クリスタが本気で落ち込んでたんですよ。
 さんの花嫁姿見たかったらしいです。俺も綺麗だっただろうなぁって思います。」

ニッと笑ったエレンもまた、きっと私を笑顔にしたかったのだと思う。
彼なりに、褒めてくれたんだと思う。
でも、「ありがとう。」と微笑んだ私の笑顔は、とても下手くそだった自信がある。
途中でエレンの空気を読まない発言を止めようとしたハンジさんが、私の反応を見て、片手で頭を抱えていたから。

「でも、エレンが一番見たい花嫁姿はミカサでしょう?」
「なッ!?俺とアイツはそんなんじゃねぇからっ!!」
「ふ~ん。」
「信じてないだろっ!?」
「だって、顔が赤いんだもん。」

私は、リヴァイ兵長を見ることが出来なくて、ただ下手クソな笑顔を貼り付け続けた。
そうだよな。みんな、そう思ってるんだよな。
リヴァイ兵長は、絶対に結婚なんてしないし、私は結婚を諦めて恋を選んだ女なんだってー。
そんなことを思いながら、味のしなくなった料理を口に運んで、ただひたすら自分の気持ちに蓋をした。
兵士になったくせに、リヴァイ兵長を選んだくせに、後悔もないくせに、平凡な幸せを願おうとする、我儘な心に重たい蓋をー。

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