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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第125章 ◇第百二十四話◇兵士達の結婚観【女型の巨人編】


「そういえば、はエルヴィン団長から不思議な質問された?」

箒で床を掃いていたペトラが、思い出したように言った。
でも、何の話か分からず、私は首を傾げる。

「何も言われてないよ。どんな質問だったの?」
「敵は何だと思う?とかだったかな。」
「敵?それで、ペトラは何て答えたの?」
「何のことかわからなくて、質問の意図を考えてるうちに
 なんでもないって言われちゃった。」
「不思議だね。」
「でしょ?何だったんだろう…。
 オルオ達も同じこと聞かれたらしいんだよね。」
「じゃあ、リヴァイ班に関係があることなんじゃないの?」
「そうなのかな?」
「あ…!わかったよ、今。その敵の正体。」

ペトラの話を聞いて、私は今、ハッキリわかった。
彼女たちしかされていない不思議な質問。そして、敵。
それはもう絶対にー。

「え!?なになに!?」
「それはー。」
「それは?」
「汚れを見ると掃除しないと気が済まない悪魔にとりつかれたリヴァー。」

言いかけたところで、突如として開かれた扉の向こうからものすごい殺気を感じた。
シャツの隙間から氷を入れられたみたいに、背中がヒヤッとする。
私とペトラから血の気が引く。
壊れた時計のように、少しずつ不規則に、扉の方を振り返ってみれば、そこにはー。

「てめぇら、掃除中に私語とは舐めた真似してくれるじゃねぇか。」

いつもよりも深く刻んだ眉間の皺と、悪魔を宿す恐ろしい瞳。
低い声には、怒りが満ちていてー。

「ギャーーーーッ!!敵が出たーーーーッ!!!」
「悪霊退散!!悪霊退散!!」
「あァ!?ふざけてねぇで、掃除しろッ!!」

逃げ回る私とペトラの背中を苦笑いで見ていたハンジさんとモブリットさんが、ホッとしたような、心配そうな顔をしていたことなんて、仲間だと思っていた敵からまさか殺されないように必死な私達は全然知らなかった。
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