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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第116章 ◇第百十五話◇初めてひとつになれた【女型の巨人編】


命を捨てても守りたいくらいの重たい愛を流し込むようなリヴァイ兵長のキスはいつも、私を世界一の幸せ者だと思わせてくれる。
漸く離れた唇はまた、私の胸元に舌を這わせた。
腰を抱いていない方の手で、私の胸をやわやわと揉んでは、その触り心地や感度を確かめているみたいで、恥ずかしくなる。
それなのに、私はもうすべてをリヴァイ兵長に任せていて、抵抗することを忘れた手は、私を守って傷だらけになった背中にまわっていた。

「ぁ…っ。」

唐突に、胸の突起を舐め上げられて声が漏れた。
それを合図に、今まで焦らすように優しく触れていた手すらも荒々しくなる。
両手でふたつの膨らみを包んで、互いを近づけたり離したりして、自分の手でかたちが変わるそれを玩具のように楽しみながら、唇で味を楽しむ。
強弱をつけて突起を摘まんだり、転がしては、濡れた舌に絡まれる。
初めて身体を重ねているはずなのに、リヴァイ兵長は、どうすれば私が悦ぶのかを知っているみたいだった。
どうすれば、女の人が悦ぶのかを、知り尽くしているみたいでー。

「ぃや…っ!」

気づいたら、私の身体を悦ばせてくれる人の肩を強引に押し返していた。
きっと、力の強いリヴァイ兵長にとっては、触れられたくらいの感覚だったはずだ。
でも、本気で抵抗した私に驚いたみたいで、すぐに身体が離れた。
目を見開くリヴァイ兵長を、私も驚いた顔で見上げていたと思う。

「…悪ぃ、痛かったか。」

申し訳なさそうに言うリヴァイ兵長に、胸が痛くなった。
私は、ふるふると首を横に振る。
違う。そうじゃない。
これはただの底を知らない私の醜い独占欲。
リヴァイ兵長の過去への、ヤキモチ。
今のリヴァイ兵長が抱いているのは、想っているのは、私だと、ちゃんと知っているのにー。

「お前がシたくねぇなら、無理しなくていい。」
「違…っ、違うんです。」
「じゃあ、どうした?泣きそうな顔してる。」

そう言って、心配そうに私の頬を撫でるリヴァイ兵長こそ、泣きそうな顔をしている。
傷ついているようなー。
そうじゃ、ないのにー。

「リヴァイ兵長が…、上手で…。」
「…あ?」
「気持ちよくて…。」
「…そりゃ、よかった。」
「良くないんですっ。」

泣きそうに首を横に振れば、リヴァイ兵長は、いよいよ意味が分からないという顔で私を見下ろしていた。
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