第99章 ◇第九十八◇真相を握り潰すなら貴方のため【恋の行方編】

が眠い目をこすって兵舎に戻ってくる頃には、姫様の望んだ通りの新聞記事が世界中にバラまかれていた。
兵舎では、兵士達が嬉しそうに朝刊記事を読んでは、歓喜の雄叫びを上げ、上官達は驚きの表情を隠せずにいた。
相変わらず兵門に集まっている新聞記者達の顔は、昨日までとは別人のようで、英雄のインタビューを取りたいと声を上げる。
そんな彼らを追い返そうとしている兵士達の顔は、堂々としていて、どこか誇らしげだった。

「ハンジ分隊長！！！！
　よくやりましたっ！！お疲れさまでしたっ！！」

馬車から降りた途端、ニファが駆け寄ってくる。
その後ろから、ケイジ達も嬉しそうにやってきていた。